親の巻
やっぱりメガネがないと生活が不便だな。
手元を見るのも若干不便だけど、
壁に貼ってある広告とか全く見えない。
電車の時刻表とか、
電光掲示板の文字とか、
ただのベタ塗りされた板にしか見えないからめんどくさい。
今日も電車の降りる駅を見落とすところだったし、
間違った電車に乗るところだった。
コンビニの値札もしゃがまないと見えないし、
やはり目が見えないってちゃんとした障害なんだな。
メガネが普及していて助かったよほんとに。
目頭の上を怪我したのはもう2日も前のことなんだけど、
親がうるさいので仕方なく病院に行ってきた。
もうほとんど血も止まってるし、
なんならかさぶたまで出来始めてるのに、
今更病院行ったって何も変わらないって言ったのに。
病院に行ったら行ったで医者に
「このくらいの傷なら1週間もすれば治るね~」とか言われるし、
怪我の大きさに見合わないようなテープとガーゼで傷口の周りをベタベタ貼って、
「はい、おしまい」って。
病院の滞在時間僅か20分。
これなら授業切らずに大学行った方がマシだ。
親のことが嫌いだ。
全然人の話を聞いちゃいない。
多分世の中で一番嫌いな人間は人の話を聞けない人間なんだけど、
間違いなく親の影響を受けてると思う。
ほんとに嫌。
同じ話を2回させないでほしいし、
要らない話をしないでほしい。
中途半端な論理で話を始めるくせに、
反論されると逆ギレするのは意味がわからない。
自分の論理が破綻していることを自覚してほしい。
僕自身の問題で僕自身で解決しなきゃいけないことに、
いちいち首を突っ込んで来ないでほしい。
僕の決定権を勝手に奪わないでほしい。
僕は別にあなたのマリオネットであり続けるつもりはない。
早くハサミを手にして、
天井から吊るされた糸をぶち切ってやりたい。
糸を切られたマリオネットは、
地面に横たわることしかできないことは知っているし、
その糸が生命線であることも重々承知しているけど、
糸に吊るされているだけなら地面に横たわっている方が数倍いい。
早くひとりになりたい。
ひとりになる努力を自分でしていないのも自覚しているし、
ちょっと頑張ればひとりになれることも知っている。
親の一挙手一投足が自分のための優しさだと知っているのがまためんどくさい。
いっそ親も僕のことを嫌いになってくれればいいのに。