独り言

本当に独り言です

傲慢の巻

人間は傲慢だ。

 

自分の無力さを知らず、

他人に自分を押しつけ、

自分の身の回りのことを、

全て自分の思い通りにしようとする。

そんなことが不可能であることは、

火を見るより明らかなのに、

自分の力を過信し、

驕り高ぶり、

他を自分の支配下に置こうとする。

 

自分の思い通りにいくことなど、

実際には数えるにも足りない微々たるものなのだ。

自分のことですら、

自分の思い通りにいくことなどそうそうない。

本当に自分のことが自分の思い通りになるのなら、

我々は今頃全員9秒台で走れるし、

全員後方伸身2回宙返り3回ひねりをやることができるし、

全員がオリンピアンになれるはずだ。

 

だが実際には、

そんなことは起こりえない。

なぜなら、

全員が自分の身体を思い通りに動かす術を知っているわけではないからだ。

自分の身体を思い通りに動かす術を知った者だけが、

その技を体得できるのであって、

誰でもできる訳ではない。

 

自分のことですら、

思い通りにいかないのだ。

それなのにどうして、

自分以外のものも思い通りにできると思えようか。

思い通りにしたい気持ちがわからない訳ではない。

ただ、

思い通りにならないことに腹を立てても、

どうしようもないことはどうしようもないのだ。

 

もっと自分の無力さに、

早く気づくべきである。

本当に自分が無力でないと思っているなら、

それはただの馬鹿だ。

 

何かを思い通りにしたいと思うなら、

せめてそれを“自分のもの”にすべきだ。

“自分のもの”がもし上手くいかないなら、

それは自分のせいだから、

腹を立てても構わないし、

何も問題はない。

 

だから、

人間は自分の非力さを知り、

もっと謙虚であるべきだと思う。

 

実際そうあることの難しさは、

計り知れないが。