年始の巻
2週間ほどの冬休みが終わり、
久しぶりに大学に行った。
こんなに大学って遠かったっけか。
2週間前まで当たり前のように登っていた坂が、
今では苦痛でしかたない。
なんとか苦痛を和らげるために、
脳内で箱根駅伝のリポートを流しておく。
スポーツは全般的ににわかなので、
そういうのは取り入れがちだ。
登り坂で人を抜いた時に、
脳内では実況が騒ぎ立てている。
なんて平和な脳内なんだろうかと、
自分でもつくづく思う。
“山登りの5区”のコース紹介が終わって、
カメラは先頭1号車。
1位集団のすぐ後ろにいた私が、
前の選手をごぼう抜きにしていく。
騒ぐ実況。
興奮気味の解説。
そのまま後ろの集団を引き離して、
区間新記録で大学にゴール。
ちょっと気分がいい。
裏山の木々はすっかり葉が落ちて、
冬の装いはまだまだ続きそう。
細々と降る雨、
分厚い雲、
吐いた息は白くなって夜空に消えていく。
明日もどうやら雨模様。
寒空に凍えて家路を急ぐ。