独り言

本当に独り言です

成人式の巻

成人式に行かなかった。

行けなかった訳ではない。

行かなかった。

 

成人式に行きたくなかった。

同級生と会いたくもなかった。

会ったところで何をすればいいんだ。

用があればすぐ連絡を取れるような時代に、

何もないのにわざわざ会う必要もない。

 

写真に写るのは苦手だ。

堅苦しい服装をするのも苦手だ。

 

久しぶりに会った人と仲良しごっこをするのも面倒だ。

親と外を歩くのも嫌だ。

変に私のことを知ったふりをする輩と会うのは、

私にとって苦痛でしかない。

本当は誰も私のことなんかわからないくせに、

妙に知ったかぶりするようなやつらといっしょにいたくない。

 

私のことを教えるつもりもない。

彼らの思い描いた私以外を見せるつもりもない。

彼らに私を教えたくもない。

昔の私を知っている人は、

昔の私だけ知っていればいい。

 

今の私の姿を見れない人に、

今の私の姿を見せたくない。

思い出の中の私ではない私を愛でていればいい。

 

どこで道を踏み外したかなんて考えたくもない。

誰に批難されても、

親が泣いても、

私が変わる理由にはならない。

 

私が私を肯定するために、

私が私に生きていていいと言うために、

私は成人式に行かない。

 

それだけだ。