空白の巻
記憶がない、と言うと物語が始まる印象がある。
実際に記憶がないのか、ただバカで思い出せないのかわからないが、少なくとも今日、起きてから夕食までの出来事を全然覚えていないのだ。
というか起きた時間すら覚えていない。
記憶があるのは夕食、今日我が家の夕食は焼肉だった。自宅のホットプレートで肉を焼き、そして食後にアイスクリームを食べてプーアル茶を飲んだ。
そしてその後、明日からの旅行に向けて荷造りをして、風呂に入ったのは覚えている。
昨日寝たのは朝の6時過ぎだったから、起きたのはどうせ昼過ぎだったと思うけど、そこから昼食でなにを食べたか、その後夕食までなにをしていたのかがわからない。
記憶がないのであれば寝ていたのではないか、という指摘は真っ当かもしれないが、寝ていたのであれば起きた記憶があるはずなのだ。普段ぐうたら寝ている私がそう簡単に起きる訳がないし、私の寝起きはそこそこ悪いので、もし寝て起きたのであれば、それはきっと夕食直前に親に叩き起されているだろうし、それなら確実に覚えていられるはずなのだ。
こうして今日、私の記憶には数時間の空白ができてしまったのだが、この空白の時間を巡って今後何らかのストーリーが展開される可能性も0ではない。
最近Twitterの広告でよく見るのは、記憶がない間に自分の中の別人格が殺人を犯しているという筋書きの漫画だが、このように記憶を埋めていく物語は多分たくさんある。
私の場合も、そういう物語の始まりであれば面白いんだけどな。ただ記憶がないだけだと痴呆症になってしまう。
やれやれ。