体力の巻
体力がない。
最近、何をするにも体力がなくなってしまったことを実感している。
やはり1番なくなっているのは、圧倒的に運動する体力だ。
これはどうしようもない。
ずっと運動を続けていたり、スポーツのプロ選手などであれば話は違うのかもしれないが、少なくとも、自分は中学後半から高校前半くらいが1番体力があったし、20歳になって、中高生の時のように動こうもんなら、数分で肩で息をするようになってしまった。
そして、今からどれだけ運動を頑張ろうと思っても、恐らくこの時以上の体力は手に入らないだろう。
もう、あの時は二度と帰ってこないのだ。
なくなったのは運動する体力だけではない。
運動する体力に続いて顕著なのが、本を読む体力である。
小中学生くらいの頃は、ずっと本を読むことができたし、本を読むのに疲れるというより、同じ姿勢をし続けて、身体が痛くなったり目がしょぼしょぼしたり、そういう物理的な疲れが襲ってくる方が早かった。
しかし、最近ではもう本を読み始める段階で既に疲れていたり、読み始めてもなんとなく読み進める気にならなかったり、他のものが気になったり、精神的な疲れが早く来てしまって、じっくり本を読むことも少なくなった。
本を読み続ける体力がなくなったのは、体が老化したからなのか、それとも本を読むのに飽きてしまったのか、もしくは本がつまらなくなった(難しくなった)か、はたまたそれ以外の理由なのか、どれが正解なのかわからない。
いずれにせよ、本を読む体力を失ったのは、非常に悲しいことだ。
今思うと、体力なんて若い頃の特権みたいなものだし、あの時にもっと使ってやればよかったのかもしれない。
そして、あわよくば使い続けて、劣化するのを防いでやればよかったのかもしれない。
今になって、体力という宝を失ってしまったことを、私は少し後悔している。