東奔西走の巻
本を買う為に街へ出た。
午後2時過ぎのことである。
クーラーの効いていない夏は久しぶりだった。
自転車置き場に転がる蝉の死骸を避けながら自転車を取り出し、日向へと飛び出す。
直射日光が背中に突き刺さる。
咄嗟に「暑いなぁ」と言ったけど、実際はそこまで暑くなかった気もする。
今まで過ごしていたクーラーの効いた部屋が特別涼しかっただけなのだ。
時計をしなくなったので正確な時間はわからないが、20分ほど自転車を漕いだだろうか。
古本屋にたどり着いた私は、背中に異様な寒気を感じた。
Tシャツの背面が汗でぐっしょり濡れている。そこが店内の冷房で冷やされたのだ。
自転車を漕いでいる時は、暑さなんてほとんど気にならなかったのに、知らず知らずのうちに汗をかいている。
私が老人だったら、熱中症で死んでいるかもしれない。
古本屋の中を1時間くらいかけて入念に本を探す。
本来買う予定だったプログラミングの本は見当たらないが、いつか読もうと思っていた本や、タイトルが面白そうな本が無数に転がっている。
これが本当によくない。
今日の予算は1万円で4冊。プログラミングの本が2冊で5,000円。それとは別に、あれば買おうと思っていた本も2冊で5,000円あれば足りるだろう、くらいの計算はしていた。
あわよくば安く買えないかと思ってきた本屋で、本来買う予定のなかった本に散財し過ぎては元も子もない。
なんとか買う本を絞り込んで、ゼミで薦められた本1冊と、ネットで見つけてストックしておいた本を2冊を1,150円で購入した。
結局本来の目的は達成出来ず、もう1つ別の本屋に向かうが、そこでも目当ての本はなし。
仕方がないので、また別の本屋に足を運ぶことにする。
自宅を出てから2時間半が経った。目当ての本は1冊も買えていない。
そこから更に自転車を30分ほど漕いで、ようやく今日最後の本屋に到着する。
足への疲労や服に染み込んだ汗がどんどん蓄積されていく。
店内を探すこと30分。
ようやく目当ての本4冊のうち、2冊が見つかった。
金額は合わせて4,400円。想定内だ。
残りの2冊を諦めて、自宅まで自転車を漕ぐこと30分。
自宅を出て4時間。時刻は夕方6時を迎えようとしていた。
結局今日は5,000円ちょっとで5冊の本をゲット。
なかなかいい買い物をした。
ただ、ここから更に2冊本が増える予定である。
一体私はこれらの本をいつ読むつもりなのだろうか?
[今日のプログラミング勉強時間] 1時間
[累計] 69時間