回想の巻
起きたら13時だった。
昨日寝たのが1時だったから、半日寝ていたことになる。
目が開かない。
意識は目覚めているのに、身体が私を起こしてくれない。
不便だ。
一度は9時にアラームが鳴って、それを止めにベッドを降りた。
カーテンを開けると、そこには前日の予報通り雲ひとつない青空が広がっていて、それが少し嬉しくて、少し憂鬱だった。
カーテンを開けた私は、何となくベッドに戻った。
眠かったのかもしれないし、単に疲れていたのかもしれない。
8時間寝たから体力的には回復しているのかもしれないけれど、このまま起き上がってリビングに行き、テレビを見ながら朝食をとる気力は湧かなかった。
再びベッドに横になった。
二度寝する意思はなかったから、あえて掛け布団はベッドの端に追いやっていた。
窓から冷気が伝わってくる。
その冷気は、足先から順に私を蝕んでいった。
やっぱり寒い。端に追いやっていた掛け布団を引っ張って、身体の上に雑にかけ直した。
布団に貯めていた私の温もりが、再び私を包み込む。
父親が隣の部屋で仕事の話をしているのが聞こえた。
母親が私のところに来て何かを喋った。
内容はわからないが、わからないなりに返事をした気がする。
母親が去って、視線が天井に向かった。
白い天井が、段々近づいてきて、ついに視界が真っ暗になった。
気がつくと、私はまた深い眠りについていた。