独り言

本当に独り言です

ブラックホールの巻

私はどこで生きていけるんだろう。

 

都会の喧騒には慣れないけれど、不便な田舎に住むのもなんとなく嫌な気がする。

かといって都会が広がることもきっとない。

都会は大きなブラックホールで、今より多くの人をずっと取り込み続けることで生きていくんだ。

外側は段々人が減って、今よりもっと不便になる。

内側はどんどん膨らんでいって、外に広がることはない。

 

そのうち外側がもっと別の何かに侵食されてしまって、帰ってこなくなるかもしれない。

そうしたら我々は、大きく膨れ上がった巨大なブラックホールの中で、体感の数倍早い時計に支配されて生きていかなきゃいけなくなるかもしれない。

それもそれで嫌な気がする。

 

どこかで外側に飛び出したいんだけど、私は外側の世界をよく知らない。

知らないから、怖い。

マニュアルの存在しない現実を前に、取扱説明書を求めて電子の海をひた走る。

 

自ら名乗りを上げて、先陣を切って進めるような人間だったら、どんなによかっただろう。

どうやったら、そんな人間になれるのだろう。