全力の巻
今まで生きてきて、過去のことや未来のことについて考えたことなど、ほとんどなかったように思う。
特に目標もなく、特に反省もなく、めんどくさがり屋で、とりあえず目の前の今をどうにかすることばかり考えていた。
レールの敷かれた人生なんて嫌だと思っていたけれど、どこかでレールの敷かれた人生の方が余程楽だとも思っている。
ポインターの切り替えだけやらせてもらえて、レールの先の行先さえなんとなく分かっていれば、それでいいような気もしてくる。
あれこれ考えていても意味がないことは分かっているけれど、かといって考えるのを辞めることもできない。こんな中途半端なことをするくらいなら、もっと真剣に、もっと全力で考えた方がいい。
何を考えよう。何に全力を尽くそう。
とりあえず僕は、来たるべき未来のために、生きることに全力を尽くさなければならない。