不幸の巻
昼過ぎ、窓の外に揺れる若葉を見つける。
つい先日春がやってきたと思っていたのに、植物達は既に夏支度を始めていた。
明後日からは大学の授業も始まる。
時が経つのはあっという間だ。
無限にあると思っていた人生の夏休みも、気づけばあと1年しかない。
1つ上の代が就業していることを、Twitterで実感する。
来年、自分がそこにいるとは到底思えないけれど、今までの経験上きっと私もそこにいるんだろう。
自宅というタイムカプセルに封印されている私。
開いた時に懐かしんでもらえるならまだ幸せだけど、そんな時代遅れなものに興味を示す人はいない。
一瞬の幸福の後に、長い絶望が待っている。
「違い」が分かる人になりたい。
世の中似たような物は無限に存在するけれど、その同じ部分は見えても違う部分を見つけるのは至難の業だ。
大まかな形さえ見えれば同じ部分はなんとなく見えるけれど、違う部分は細かい所まで知らないと見えてこない。
同じ部分を探すより、違う部分を探す方が余程難しい。
例えば食事がそうだ。
私は食事というものに対して無頓着だから、大体何を食べても美味しいと思うし、お店や食材のこだわりなんてものはからきしない。
でも、所謂「グルメ」な人は、食材とか味付けの違いとかが分かるんだろうし、多分美味しいの先を知っているんだろう。
私はそういう違いが全然分からない。
違いが分からないから、同じ部分を見つけて満足している。
それはある意味幸せなんだけれど、傍から見れば不幸なのかもしれない。
今日の1曲