独り言

本当に独り言です

夏の背中の巻

突然終わりを迎えた夏に、驚きを隠せないでいる。

 

風呂上がり、火照った体を冷ましに夜風にあたろうとした時、私は妙な涼しさを覚えた。

 

それまでであれば、風呂を出ても暫くは汗が止まらず、まともに服を着られる状態になるまで20分ほどを費やしていた。鼻筋には大粒の水滴が行列をつくり、顎から滴り落ちる汗を幾度も拭うことがあった。

 

しかし、今日は違う。体についていた水滴はたちどころに消え失せ、さらには冷たい風が私の体を蝕もうとすらしていた。半袖半ズボンのパジャマを着ても、窓を全開にすると全身を指の腹でなぞられているような感覚になった。

 

時計を見ると、9月1日。

いつの間にか9月になっていたことも驚きであったが、昨日まですぐそこにいた夏の姿がもうすっかり見えなくなってしまったことの方が、私には少し残念であった。

 

気温はまだ高いけれど、この空気にはどこか落葉を思い起こさせるところがある。

夏の背中が、雲の向こうに消えていった。

 

今日の1曲

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