初取引の巻
メルカリで初めて本を買った。
届いてみれば、実に呆気なかった。
私が注文した本は、金曜日の深夜に発送され、様々な事業所を通過して、日曜日の昼前に自宅ポストに投函された。
厳重に何度もぐるぐる巻きにされたビニールテープを剥がし、袋を開けると、簡易的な包装紙に包まれた本がそこにはあった。
出品者の評価を経て、取引は終了。
私の初めてのメルカリが終わった。
一度目が終わったばかりではあるが、私にはまだメルカリを使うことに抵抗がある。
やはりただの一般人同士のやりとりで、お互い顔も知らず、モノの取引をするということに、どこか心の中で不信感があるのだと思う。
個人間の取引ということで、モノを通して取引相手のことを考えてしまうこともある。
前に持っていた人はどんな人だったのか、どんな扱いをされていたのか、本当に何も問題がないのかなど、全くいらないことを詮索してしまって、精神的に少し疲れてしまった。
この気持ちも長くは続かないと思う。
ただそれでもなんとなく、メルカリを使うことに私は抵抗を感じている。