独り言

本当に独り言です

雪景色の巻

目が覚めると、窓の外に雪がチラついていた。

 

辺り一面の銀世界とは言い難いものの、屋根や道路には雪がうっすらと積もり、街は薄化粧を施したような美しさに包まれていた。

いつも元気な子供の声も、今日はあまり聞こえない。

舞い散る雪がなければ、時が止まったかと見紛う程である。

 

雲が降りてきたかと思うような灰色の世界で、細かい雪が右から左へと流れてゆく。

その姿は川面のようでもあり、新宿駅の改札前のようでもあった。

時々道に迷った雪のつぶが、ひょろひょろっとベランダに入ってきて、そのままぼとっと不時着する。

そのかわいらしさといったら。

 

音もなくついた街灯のあかりが、積もった雪に跳ね返って、いつもより街が明るく見えた。

どこかではしゃぐ子供の声が聞こえる。

 

しんしんと降る白雪。

あかい街灯。

黄色い声。

 

今日の1曲

ONIGAWARA 『シャッターチャンス’93』MUSIC VIDEO - YouTube