独り言

本当に独り言です

葉山の巻

葉山がこわい。

 

女子じゃないくせに、京急の「葉山女子旅きっぷ」を使って葉山まで行ってきた。

品川から電車で約1時間。

新逗子駅の1駅前までずっと曇っていたのに、駅に着いた途端みるみる空が晴れていく。

そこからバスで約10分。葉山港に到着。

空も海も見分けのつかない程青い。

 

水平線上に江ノ島と富士山を望む港湾食堂で、岩のりしらす丼とアジフライ、さらに餃子までセットになった定食を頂く。

「葉山女子旅きっぷ」で飲み物もセットになるのだが、なんとここはそのセットでアルコールが選べる。

思わずレモンサワーを選択。

こうして卓上には贅沢な定食とレモンサワーが並ぶ。真昼間から呑んだくれの出来上がりである。

青い空。青い海。白い雲。

磯の香りと共に口内に運ばれる岩のりしらす丼

アジフライはそのままでも十分美味しいのに、さらにそこにソースをかけて頂く。その罪悪感たるや。

焼き餃子と、それを追いかけるレモンサワー。

はい美味しい。

軽率に口から「しあわせ」という言葉が溢れ出る。

やっすいしあわせ。

だけど、それもまたしあわせ。

 

港を出たあとはバスで南下して川沿いの遊歩道を散策し、今度はバスで北上して海岸に出る。

内向的な私に、警備のお兄さんの爽やかな挨拶が眩しく見える。

しかし、海に乱反射した太陽はそれよりも眩しく、直視しようものなら目がおかしくなってしまうのではないかと怖くなるくらいの輝きを放っている。

砂浜を駆け回る子供と、海風に乗る鳶。

のどかな街だ。

レジャーシートの上に荷物を置き、靴を脱ぎ捨て、波打ち際に駆けていく。

数年来の海。

弥生の海は冷たく、そして温かかった。

 

これが小学3年生の頃の思い出ならば、裸足で海辺を駆けていく回想がしばらく続くのだが、運動とはかけ離れた20歳の大学生にはそんな夢は見られない。

10分と経たずに海から退散。

赤くなった足を拭いて、靴下に足を通す。

 

一度駅まで戻ってバスを乗り継ぎ、最後は逗子マリーナへ。

水平線に沈みゆく夕日を眺めながら、カフェでのんびりコーヒーを頂く。

窓ガラスに室内照明が反射して、「夕焼け」に奥行きを作る。

ゆったりとした時間をシーリングファンがかき混ぜてゆく。

 

日が暮れると特にやることもないので、駅に戻って電車で帰宅。

電車往復分、バス乗り放題、昼食、さらにお土産までついて3,500円。

京急は何を考えているんですかね(褒め言葉)。

という訳で久々に休日を満喫した私は、家に帰って寝落ちするのでした。

めでたしめでたし。