腹下しの巻
窓を開けると、心地よい風が部屋に飛び込んできた。
あたたかい風が身体を優しく包む。
こんなに天気がいいのに、どうして私は腹を下しているんだろう。
平穏な日常に潜む悪魔。
身体を冷やした覚えも、胃腸に負担をかけるようなものを食べた覚えもないのに、今日の私の腸はずっとへそを曲げている。
体の調子が悪いのを、別の体の部位が入った諺で形容すると紛らわしいな。
突如襲う便意。
呻き声を上げる腹。
トイレと隣り合わせの生活。
昼食はうどんになり、夕食も軽いもので済まされた。
明らかな病人対応。
食後にはビオヘルミン3錠。
お腹の不吉な音は昼過ぎにはだいぶ収まっていたけれど、夜になっても完全には収まらない。
夜中に何も起こらないといいな。