外廊下の巻
いつの間にか、家に帰る時に外廊下を怯えながら歩かなくていい季節になっていた。
夜中に、図書館に本を返しに行った。
電気が消えて、鍵のかかった図書館。
昼間はあんなにフレンドリーなのに、夜はとても冷たい。
そのちょっとした気味の悪さにそそられる。
最終のバスは、もう何時間も前に出ている。
薄暗いバス停に腰掛けて、道路をボーッと眺めてみる。
普段バスなんか乗らないくせに、なんとなく愛着がある。
誰も来ないバス停、中途半端な気持ち。
廊下の電気が煌々と輝く。
数ヶ月前は、飛んでくる虫が怖くておっかなびっくり歩くことしかできなかったのに、今では何も考えずに飄々と歩いている。
時が経つのは早い。
気がつけば、肌を出して外を歩く人の姿も疎らになりつつある。
ゆっくりと、しかし確実に、秋が始まろうとしている。
今日の1曲
↑曲というよりネトフリの広告なんだけど、単純に曲がかっこいい。誰が作ったのかなと思って見たらMoe Shopでした。そりゃかっこいいわ。