銭湯巡りの巻
通っていたスーパー銭湯が休業したので、近所の銭湯巡りを始めた。
今の今まで全く存在は認知していなかったけれど、うちの近所には少なくとも4つの銭湯があるらしい。
しかも、そのうち2つはガチの温泉だというから驚きである。
まさかこんな地元に、しかも自分で言うのは少々気が引けるが比較的都心の地元に、温泉を引いている銭湯があるとは思ってもみなかった。
この前、時間に余裕があったのでガチの温泉を引いている銭湯に行ってきた。
温泉の効能云々はよく分からないが、とにかくお湯の色が黒い。全くもって底が見えないし、なんなら水深10センチの所ですら見えるか怪しいくらいである。
こんなちゃんとした温泉が地元にあっただなんて、もっと前から知っておくべきだったと後悔しながら湯に浸かった。
銭湯と言うと地元の年寄りの集会所のようなイメージがあって、それは非常に的を得ているようであった。
銭湯に行くようになって数日が経過しているが、未だに同年代の人に会ったことがない。だいたいそこにいるのは髪の毛の薄くなったヨボヨボのお年寄りである。恐らく常連客なのであろう。
常連客ばかりだと新人は浮いてしまいそうなのだが、幸か不幸か、新型コロナウィルスの影響で黙浴が奨励されているため、いきなり特攻しても特に威圧感を感じるようなことはない。
むしろお互いが距離を置いて行動しているため、新人だろうと常連だろうと大差がなく、互いに関わることもない。
ある意味このご時世で良かったのかもしれない、そう思いながら私は湯船を後にするのであった。
銭湯巡り、多分あと3週間くらいはこの調子なので、その間に地元の銭湯を十分満喫してやろうかな。
