かばんの中身の巻
出かけることが少なくなった今、新たな心配事が生まれた。
かばんの中身問題である。
2年前までは、毎日のように出かけることが当たり前であったため、大体いつも何を持っているか、必要なものは何か、というものが体に染みついていた。
しかし、出かけることが減った結果、最近の私は、出かける時に何を持ち歩いていたのかすら、もう思い出せなくなってしまったのである。
そして、それに伴って、私は出かける時にめちゃめちゃ荷物を気にするようになった。
1つは出かける準備をする時だ。
ただ買い物に行く時や、いつも行っている習い事に行く時は問題ない。だが、誰かと外で会う時や、今まで行ったことのない所に行く時は、荷物の準備にかなり時間がかかるようになった。
たった数時間の外出でも、持ち物準備だけは修学旅行並の気合を入れている。入念にリハーサルを重ね、必要そうなものをかばんに入れる。そして本当に必要なものが入っているか不安になって、結局出かけるまでに5回くらい荷物を確認する始末である。
そして、もう1つが出先から帰る時である。
普段から出かけていないせいで、かばんの中に何を入れたか自信がない。出先で色々なものを入れたり出したりすると、帰り道で本当に行きと荷物が一緒かどうか不安になって、これもまた4,5回確認する羽目になる。
あれ?これは来る時に入れたんだっけ?あれ?結局あれは不必要だと思って家に置いてきたんだっけ?と不安になり、終始不安なまま帰宅することもある。
この1,2年の間に、私のかばんの中身はすっかりブラックボックスになってしまった。
不安で仕方ない。