靴の巻
今履いている靴を捨てるかどうか、迷っている。
いつから使っているか記憶にないが、恐らく高校生の頃から使っている運動靴がある。
紺色のメッシュの運動靴だ。
もう靴底はとっくにすり減っていて、レンガやフローリングの床では滑って滑って仕方がない。
そのせいで足の変な筋肉に力が入って、たまに足を痛めることもあった。
確かに、靴としての寿命はだいぶ前に迎えているのかもしれない。
ただ、多少踵と靴底がすり減って、所々ほつれている箇所があるとはいえ、靴としての機能はまだ十分にあるのだ。
床がツルツルの所では歩くのに注意が必要だが、それ以外のところでは全く問題がない。砂の敷き詰められたグラウンドなどでは、思う存分動くことができる。
そう考えると、捨てるのももったいない。
足のサイズが変わらなくなってから、靴を捨てることが難しくなっているように思える。
履こうと思えば履ける靴。
どうせだから、もう少し使ってやろうかな。