実感の巻
最近の私は、毎日の筋トレによってのみ生かされている。
毎日を怠惰に暮らし、卒論という悪夢から逃げようと、蝉の抜け殻のような心で過ごしているせいで、まるで生きている実感がない。
何をせずとも天中にあった太陽が地平線の彼方へと消え失せるのは、悦ばしくもあり、絶望でもある。
そんな私に生を(あるいは死を)実感させてくれるのが、毎日の筋トレである。
1日30分。ランニングがある時はプラス30分で1時間。
この1時間の間に、私の体は十二分に痛めつけられ、鼓動は速さと大きさを増してゆく。
そんな時に、私は自分が今日も生きていることを知るのである。
なんと愚かな日々であろう。
だが、私は今日もそんな日々を生き抜いたのだ。