独り言

本当に独り言です

成長の巻

最近、比較的スムーズに字が書けるようになった。

 

今まで何度か書いたことがあるが、私は現在進行形で書道を習っている。

書道を始めたのは小学3年の4月なので、今年の4月で14年目になる(高校3年の1年間は大学受験でほとんど休んでいたので、実質13年目である)。歴だけで言えばかなり長い方かもしれない。

 

そんな私は最近、課題の進度が早くなった。

私の通っている書道教室では、毎月3〜7つの課題が出る。今までの私であれば、この課題を4週間かけてやっと達成する程度であって、場合によっては課題を完遂できない月もあったのだが、ここ数ヶ月の私は、これらを2〜3週間で完遂することがほとんどになっていた。

 

別に、単に練習にかける時間が短くなることが必ずしも良いこととは限らない。また、人生の夏休みとも言われるほど暇で有名な大学生(文系)の期間と緊急事態宣言が重なった結果、毎日相当量の暇が生み出され、そのおかげで1回のお稽古にあてられる時間が増えたことも否めない。

しかし、ここで肝心なのは、単純に時間が短くなった、というような表面的な数字のことではない。

私は最近、何となく書道が上手くなった実感があるのだ。

 

その要因は、恐らく私が買った本にある。

遡ること数ヶ月、私は近所のブックオフでたまたま1冊の本と出会った。

それが、石川九楊先生の「書を学ぶ -技法と実践」である。

 

石川先生の凄さは私もよく存じていないので、興味があれば適当に調べて頂きたいのだが、私はお稽古の前に30分ほどこの本を読むようになってから、格段にとまでは言えないけれど、少し書道が上達した。

 

この本では、石川先生なりに書の美しさや見方、書き方、表現法などを解説されている。中身は各自で読んでいただきたいが、少なくとも私はこれを読んでから、お稽古で渡されるお手本をより深く見ることができるようになった。

 

以前の私は、教室の先生の書いている姿を真似て字を書いていたし、長年の経験によって、その精度もある程度向上していた。

しかし、この本で簡単な理論を知ることによって、私は手前で先生の書き姿を見ずとも、お手本に書かれた筆跡を追うことで先生の字を真似ることができるようになったのである。

 

もちろん、今までの経験に裏打ちされた技術も重要ではあるが、そこに理論を取り入れたことで、私は少しだけ字を真似ることが上手くなった。

本の内容はまだ理解が及ばない点も多いけれど、少しずつ取り入れて少しずつ成長できたらと思う。

 

書道歴14年目を前にして、俄然書道が楽しくなってきた。

これは、当分辞められそうにない。