独り言

本当に独り言です

リメイクの巻

新しいものを作ってくれって頼まれたけど、

リメイクなんです。

原作が別にちゃんとあるんです。

いやはやこれまた難しいものを引き受けてしまったと冷や汗を垂らしながら、

今日もあくせくと制作活動に取り組むわけでございます。

 

リメイクのなにが難しいかと言いますと、

いかんせん原作の思いを汲み取らねばならないという点が非常に厄介でございまして、

私が1から考えれば私のやりたいようにできるんですけれども、

原作があると言いますと原作の世界にあくまでも忠実でありつつ、

その世界観を崩さない程度に改編しなきゃいけないという、

そのバランスをとるのがとても難しいのです。

 

よく実写化してボロクソに言われるアニメなどをお見かけしますが、

あれもまた大変難しいことを強いられているのであります。

予め決められた尺の中で、

いかに元の世界を再現できるか。

それが脚本や演出の腕の見せどころでもあると同時に、

最も頭を悩ませるところのひとつでもございましょう。

特に元が優秀な場合ですと、

何をどう頑張っても短くしたものは元に勝てないのです。

死力を尽くしても薄めたものは薄めたものでしかないのであります。

だからあれは仕事を引き受けてしまった段階で、

半ば強制的に奈落の底へまっしぐらとなってしまうことは明らかなのです。

仕方ありません。

諦めて差し上げるのが一番誰も傷つかぬ方法でございます。

 

私も今はこの通り、

リメイクに悩まされて口調まで変わってしまう始末であります。

何を意識せずともこの口調で語りだしてしまったものですから、

この口調のまま終わるしかありません。

というわけでそろそろこの辺でお開きに致します。

では。