独り言

本当に独り言です

語彙力の巻

この前サークルの後輩に、

「語彙力がある」って褒められて、

いやいやそんなことないよって思ってたんだけど、

実は「語彙力」って言葉には、

ふたつの意味があるんじゃないかって思えて。

今日はそのお話。

 

ひとつめは、

「たくさんの言葉を知っている」という意味。

世の中に言葉がどのくらいあるかは知らないけど、

言葉を知っているからこそ見えてくる世界は当然あるわけで、

頭の中の言葉の量っていうのは、

その人の“豊かさ”を表す、

ひとつの指標と言ってもいいかもしれない。

 

この前、

天皇陛下の即位のお祝いか何かで、

芦田愛菜ちゃん(ちゃんという形容が正しいかどうかはおいておいて)が述べた言葉が話題になってたけど、

あの子も相当“豊か”な子なんだろうなぁって思う。

 

本人が「読書が好き」って言ってるけど、

こういう語彙はやっぱり本から手に入るものが多いし、

その本に出てくる言葉ひとつひとつに、

彼女がどれほど真摯に向き合っているかって、

なんとなくわかる気がする。

あの歳で、

あれだけのことを、

自分の言葉として言えるって、

すごいことだよなぁ。

 

ふたつめは、

「意味を相手に正しく伝えられる」という意味。

言葉っていうのは、

相手の世界を理解する道具であると同時に、

自分の世界を表現する道具でもあるわけで、

自分の世界を相手に理解してもらうには、

自分の言葉で、

自分の世界を適切に表現できなきゃいけない。

 

別に、

自分の世界を説明するために、

とんでもなく難しい言葉が必要かと言われると、

そういう訳じゃないし、

むしろ、

相手にちゃんとわかってもらうために、

難しくない、

優しい言葉でちゃんと説明できることも必要だと思う。

 

無理して下のレベルに合わせればいいって言ってるわけじゃない。

ただ、

下のレベルに合わせても、

ちゃんと自分の世界を表現できる人ってのが、

本当に“語彙力のある人”なんだろうなぁって、

そう思う。

 

彼が私に対して、

どちらの意味をもってして、

「語彙力がある」という発言に至ったのかはわからないけど、

物書きの端くれとして、

そう言ってもらえるのは嬉しいなぁ。

 

ちなみに、

デジタル大辞泉によると、

語彙力とは、

「その人がもっている単語の知識と、それを使いこなす能力」って意味なんだって。

 

なんだ。

 

こんなに長々と話さなくても、

十分わかってることだったじゃないか。