独り言

本当に独り言です

落葉の巻

通学路に落ち葉が増えてきた。

いつもはゴツゴツした、

濃い灰色のコンクリートの上り坂が、

今日は一面落ち葉だらけだった。

 

私は葉の落ちた木が好きだ。

春先に芽を出した葉は、

夏にかけて生い茂り、

秋にかけて色づき、

冬になると落ちて地面を彩る。

 

葉が落ちた後の木々の向こうには、

葉があった時には見えなかった景色があって、

それを見た時に、

「なんだ、お前は今までこんなものを隠していたのか」と、

そんな気持ちになる。

 

今まで約9ヶ月、

私の知らないところで、

こっそり溜めていた景色を、

この時期になって、

ようやく見せてくれる。

 

冬は生きているだけで大変な季節だから、

一生懸命着飾っている余裕なんてないんだろうな。

そういう時に本性は出るし、

葉の落ちた木々も、

我々にしっかり本性を見せてくれている。

そう考えると、

冬の景色も悪くないと思うんだ。

 

寒い季節はこたつに入って、

ゆっくりぬくぬくしているのが一番だけど、

たまには思いっきり厚着して、

外に駆け出してもいいんじゃないかな?

普段隠している本性を、

ちょっとだけ解放してみよう。

 

冬は楽しい季節だ。