独り言

本当に独り言です

猫の恋の巻

猫の恋」という、春の季語があります。

 

春分の日ももう過ぎて、季節は既に春へと向かい始めていますが、今のこの時期は、多くの牡猫が牝猫に猛アタックする時期なんだそうです。

今日はそんなお話をひとつ。

 

私の住む街では、しばしば野良猫を見かけることがあります。

私も散歩をする時によく探して歩いているのですが、見たところ、近所の公園に2匹、少し離れた別の公園に5匹、そして更に遠く離れた公園に1匹が住んでいるみたいです。

 

彼らは地元のボランティアによって育てられているらしく、去勢手術も施されているみたいなので、街が子猫まみれになることもないでしょう。

子猫まみれの街、想像すると非常にかわいらしいのですが、育てることの大変さにはかえられませんね。残念。

 

最近は日差しも柔らかくて、とても優しい日が続いているので、昼を過ぎるとひなたぼっこをしている猫を見かけることがあります。

彼らは野良猫とはいえ、人に育てられているので、どうやら人への警戒心が弱まっているみたいです。

 

この前出会った猫ちゃんも、私が近づいても物怖じせず、のんびりとひなたぼっこを楽しんでいました。

 

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↑近所の公園に住んでいる猫。1mほどの距離まで近づいて写真を撮りましたが、全然嫌そうな顔をしませんでした。ラッキー。

 

穏やかな空気が漂う中、私がゆっくり近づいて、熱心に彼(彼女?)の写真を撮っていると、彼は突然立ち上がって、ゆっくりと私の方に近づいてきました。

彼はそのままゆっくりと私の足元まで歩みを進め、私の足元で立ち止まると、そのまま私の足に自身の体を擦り寄せてきたのです。

 

後から調べたところ、これは猫の愛情表現だったのですが、私もこんなに近くで野良猫と触れ合ったことはなかったので、間近で猫と触れ合えたことの嬉しさと、この行動に対してどう振る舞えばいいのかという戸惑いが入り交じり、結局為す術なく、猫の隣で石のように固まったままでいることしかできませんでした。

 

今思うと、もう少し撫でてあげたり写真を撮ってあげたりすれば良かったのですが、そんなことを思っても後の祭りです。

私にきっちりマーキングを済ませたその猫は、颯爽と近くの茂みへ去っていってしまいました。

 

次に私が野良猫に触れられるのはいつになるか分かりませんが、晩春にもなると猫は子育てで気性が荒くなってしまうでしょうし、この機会は当分お預けになりそうです。

こんなことなら、あの時ちゃんと触れ合っておけばよかった……