独り言

本当に独り言です

食わず嫌いの巻

面白くない映画って、実は今まで見たことがないのではないか。ふと、そう思った。

 

これは全ての映画が面白いとかそういうことを言いたい訳ではなくて、映画以外のものに関しても、自分が事前に“ 面白くなさそう ”と思った作品を、自分はちゃんと見たことがないのではないか、という疑問である。

 

単に面白くなさすぎて記憶に残っていないだけの場合もあるので、一概には言えない。

ただ、仮に映画だとして、2時間まるまる1本見て、本当に1ミリも心が動かなくて、見終わった後に「なんでこんな映画見に行ったんだろう…」と首をかしげ、友達に「マジであの映画は死ぬほどつまらないから見に行かない方がいい」と助言するような体験は、20数年生きていて未だかつてない。

 

もちろん、この世の全ての作品がべらぼうに面白い、というハッピーな世界であれば、それに越したことはないのだけれど、恐らくそういうことではない。

映画を見に行こう、と思った段階で、私の中には「面白そうな映画リスト」と「面白くなさそうな映画リスト」が存在し、その「面白そうな映画リスト」の中から最も面白そうなものを選んで見ている。そのため、最終的には「見て面白かった映画」「面白そうだけど見てない映画」「面白くなさそうだから見てない映画」が存在することになるのだ。

 

こうなると、自分の経験上では「面白くない映画」がなくなり、面白い映画の中での相対評価が始まる。ただ、本来はその評価に含まれない作品がその下にごまんとあるのだ。これらが評価に含まれるか否かは、その判断の信頼性に関わってくるのではなかろうか。

 

そう考えると、面白いものを知るためには、面白くないものを知らなければならないのかもしれない。

もっと深い面白の世界にたどり着くためには、私は食わず嫌いではだめなのかもしれない。

 

今日の1曲

Beyoncé - Love On Top (Official Video) - YouTube